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受取人・意思能力

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受取人

受取人とは、保険給付を受ける者であり、生命保険契約又傷害疾病定額保険契約で定めらます。

契約者は受取人を変更できます。

>変更の方法について:

新保険法は平成22年4月1日以後に締結された保険契約について適用される。

1.契約者の意思表示

□新保険法の施工日(平成22年4月1日)前に締結された生命保険契約については、意思表示の相手は保険会社、新または旧受取人のいずれでもよい。保険会社への通知は効力要件ではなくて、対抗要件である。最判s62.10.29民集41.7.1527

□新保険法の施工日(平成22年4月1日)以後に締結された生命保険契約については、保険会社に対して意思表示をする。効力要件とされた。

2.遺言による変更

新保険法の施工日前においては判例により、遺言による変更が認められていた。
新保険法の施工日以後は、法44条等に遺言による変更が規定されており、遺言が効力を生じた後に、相続人は保険者に通知しなければ対抗できないとされている。

>被保険者の同意が必要となる場合があります。

死亡保険契約の場合には、被保険者の生命に保険が掛けられているから、受取人が当初の者と別者に変わると被保険者は不安である。だからこの場合、被保険者の同意が必要となる。保険法45条
具体的な事例において、受取人は誰か? 受取の割合にいくらか? 等に関して難しい争いが起きます。


(変更の意思能力が肯定された事例)

(事例1)

妹Xから、契約者の内縁の夫Zへ変更

変更時における、契約者の意思能力が問題とされた事例

原告      妹X  

被告      保険会社

補助参加人   Z  

保険契約 平成4年

契約者・被保険者は姉B、 契約時の受取人は妹X。

契約者Bは、平成22年5月11日、受取人を妹Xから内縁の夫Zへ変更する意思表示をした。

被保険者Bは、平成22年5月19日  死亡

□変更の意思表示について:

 死亡日の8日前に、名義変更申請書に署名

署名の筆跡:ZがBの手の上に手を重ねて筆跡が加わるようにして、かつ枠からはみ出さないように介助した。

□変更した理由は:

    Bは補助参加人Zと事実婚をして、後にh18婚姻した。

□意思能力の程度:

     Bの診察を担当していた医師が証人出廷・証言:

死亡する5日まえE医師の質問に答えることができていた。

     署名の意味を理解したり、筆記することもできた。

     薬は少量なので24時間眠ったままということはない。

     座位の保持もできていた。

□変更後の経過

Bは胆管癌で余命3~6か月であると判明して以降、入院を望まず自宅で療養していた。ZはB死亡に至るまで同居して身の回りの世話をしている

評釈: 名義変更申請書の署名の時に、ZがBの手の上に手を重ねて筆圧が加わるようにして、かつ、枠からはみ出さないように介助している点は、Zにとって不利な事情であるが、医師の証言でclearしている。

(事例2) 

前妻から現在の妻に変更

□意思能力

直腸癌で死亡する2日前 末期症状

医師立ち合いの下で、質問に対して顎を引いて頷いて答える形で行った。

□理由

前妻との子は、契約者が親権者となって養育している。

前妻には財産分与 慰謝料など履行済

受取人を前妻のままにしておく積極的理由は無い。

(事例3) 

契約者・被保険者Bは平成21年7月16日、受取人を養子(亡夫の子)Xから実子Zへ変更

Bは,翌22年1月9日死亡

□意思能力 

問いかけに対し頷く形で応答

長谷川式スケール(注)

    前年12月の時点  15点

    当年6月   24点(コミュニケーション可能、呂律回りにくい)

      7月   18点(アルツハイマー型認知症)

(注)高齢者の認知機能障害の発見を目的とし、介護保険認定での主治医意見書でも推奨されている。30点満点で20点以下は認知症が疑われる。

□変更の理由

Xは、契約者に対し脅迫まがいの文書、不動産会社に中傷文書を送ったり等しており、これに対してB,Zは刑事告訴して、名誉棄損損害賠償訴訟をしている。

BはXを離縁している。

(変更の意思能力が否定された例)

(事例1)

子から非親族(同居の夫)へ変更

変更手続きは死亡の3週間前

□脳梗塞で入院中

保険会社の担当者の質問に答える形式  ハイと返答しているが、受取人変更の経緯等を述べることは無かった。
自己の氏名等を答えられない。
主治医からは、受取人変更する判断の前提となる事実記憶を保持する能力が無い旨の陳述

□変更の理由:子から非親族(同居の夫)に変更する理由が不明

(事例2)

妹から内縁の夫へ変更。

劇症肝炎で入院中、死亡の6日前、保険会社2名の職員の面前で変更の署名をしている。
(注)内縁というのが曲者で、内容はいろいろあって、注意が必要。

□内縁の夫なるものが間に立っていろいろ画策している様子がうかがえる。
もともと内縁の夫が受取人であったが、死亡1年前に「夫に渡すと使われる」ことを理由に、妹に変更していた。この妹から内縁の夫へ変更している。

(事例3)

契約者の夫から、前の夫の子Zに変更

死亡当日に名義変更申請書がZから保険会社に提出された。

□変更申請書に押捺されている印章について、自宅に保管されていた。指輪状の印章であり、押印するには相当の技が必要

□黒色腫と診断、腹部、脳に癌が転移

入院時にせん妄、不穏行動、痴呆傾向

契約者は重篤な病状で、右半身完全マヒ状態

(事例4)

保険契約者兼被保険者はA

契約時の受取人はX(Aの弟)

Aは保険契約の7年後にZと同居し、18年後h23-3-8に婚姻している。

婚姻日と同時に、受取人がXからZに変更されている。

Aが新受取人であるZに対して変更の意思表示をおこなった。←

保険会社YはZに保険金を支払っている。

意思能力の判断基準

①認知症の程度  医学的視点
②変更の合理性
③新受取人の不審な点の有無
①について:レビー小体型認知症
幻視  運動障害

脳の萎縮は軽く、記憶障害は軽度
認知機能レベルの動揺がみられ、意識がはっきりしているときと、ウトウトしているときがあり、認知機能の高い時とそうでないときとの差がしょうじる。
23-2-23の入院後には敗血性ショックの影響により意識レベルは低下した。
3月8日にかけて改善した。同日の前後ころAは看護婦との間で会話が成立している。時々は意思疎通が可能であった。
レビー小体型認知症は認知機能の変動が見られることが特徴であり、Aには認知機能の日内変動が見られていた。

判決:

(意思表示の有無)

受取人変更の意思表示があったものと認められる。

(意思能力の有無)

Aに意思能力がなかったと認めることは出来ない。

他にAに意思能力がなかったと認めるに足りる証拠はない。

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